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制作の現場を訪ねて Vol.02
「悪戦苦闘、シェービングホースと南京鉋」
2012.4.7


まだ寒い2月の終わり、取材させていただくために訪れた「木の工房・やまね」



「制作の現場を訪ねて」の続編です。

前回までのお話
http://www.spoonship.com/special/koubou01.html


Spoonship一行が訪れたのは、WordPress担当であり、
アクセサリーも作ってしまうスタッフくんが木工の学校に通っていた時に、
お世話になった大川真明さんの工房、「木の工房・やまね」。

工房に入ると、材料の木材が所狭しと並んでいて。
大小、いろいろな機械があり。
鋸や鉋などの道具は壁面に綺麗に整理整頓されていました。

薪ストーブの上のやかんから湯気がのぼり。
木のいい香りがしました。



まさに、あこがれの空間。


さっそく、大川さんからお話を伺おうと思っていると、
何かをせっせと用意して下さっています。

尋ねてみると、これはシェービングホースという名前の作業するための台だそうで。



その名の通り、削り馬。
またがって、足元のペダルを踏むと材料が固定されます。
はなすと緩むので、材料の向きや位置を変えることができます。

伝わりますかね?この便利さ!


固定→緩む→固定→緩む

の作業が足元のペダルひとつで行えるので、
直感的に、作業が進められるんです。

すぐれもの!


さて、このシェービングホースが4台、こやいかに?


すると大川さん「さあ、さっそくスプーン作ってみましょうか?」

なんと!
作らせてもらえるんですか???

「だって、話聞くより作ったほうがいいでしょ?」と!

なんて、うれしい。
自己流で失敗ばかりしていたので、本当にうれしい。


「悪戦苦闘、シェービングホースと南京鉋」

さて、まず、シェービングホースの説明は伺いました。

そして、材料はこれです。



素材は、サクラ。
この形まで、大川さんが作ってくれています。



もうひとつ重要な道具、南京鉋。

この鉋、全部、大川さんの手作りです。
少しずつ刃の大きさ、形が違います。

目的によっていくつも使いわけているそうです。


以前、まつもとクラフトフェアでスプーンを販売している作家さんに、
お話を伺ったとき、南京鉋を使っていらっしゃると聞いて、
初めて、南京鉋というものの存在を知りました。

調べてみると、家具の脚など、細かい作業に使うことが多いとか。
それじゃあ!と思って、わたしも南京鉋を探したことがあるのですが、
もちろん、近所のホームセンターなどでは置いていなくて。

ネットで探したところ、どれがいいのかさっぱりわからず。。。
実際手にとってみないと買えないなあ、と諦めていたのです。


なので、実物を目にして、
これが南京鉋かー!と感動してしまいました。


作業台、材料、道具の説明を伺ったあと、さてそれでは実践です!!



まずは、作業がやりずらいところから始めます。
比較的削りやすい部分は最後でいいとのこと。


いとも簡単に南京鉋をあやつる大川さん。

ほうほう、なるほど、と思ったものの、実際自分でやってみると、
これがまた見事に出来ない!

ペダルの操作と鉋の操作に悪戦苦闘する4人。














よくやるなぁ。。。。by ラブ(13歳)


鉋をかける方向は木目によって変わってきます。
平らな板だとわかりやすいのですが、
すでにある程度スプーンの形に形成されているので、
目を読もうにも、素人には至難の業。

とりあえず、削りやすいほうを順目(ならいめ)、
刃がひっかかってしまうほうを逆目(さかめ)という解釈で、(先生すみません)
綺麗に削れる方向を模索しました。








途中、大川さんの奥さまの手作りスイーツと珈琲をいただきつつ♪
(がっついてしまったので写真がありません、汗)

ある程度形が整ったところで、仕上げに入ります!!


次回
→Vol.03「こんなん出来あがりました
「自分で使う道具を自分で作るって最高の贅沢ですよ」

と、続きます。




大川真明さん
木の工房・やまね
連絡先 TEL・FAX 0274-52-5759


写真/岡田ジュン:寺居和美 文/寺居和美


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