今週はスプーンの本を3冊紹介してみようと思います。
今、わたしがもっているスプーン本で一番のお気に入りは、コレ。
『Herbei, herbei, was Loeffel sei... Ein poetisches Schau- und Lesebuch』
Hermann Jünger(著)
高崎にある、SLOW TIME = art bookshop & organic cafeで見つけて、一目ぼれしました。
すぐに欲しかったのですが、価格が5,860yen。。。
即買いできる金額ではなかったので、少し考えることにしたのですが、
お茶しに行く度に眺めては、やっぱりほしいな~と思いは募り。
よし、じゃあこれは、自分への誕生日プレゼントにしよう!と思い、
誕生日当日にお店に買いに行ったらば、
なんと、SLOW TIMEのオーナーくんと誕生日が一緒だということが判明!
じゃあ、俺からの誕生日プレゼントってことで。。。と言って、割引価格で売っていただいたのでした。
そんなわけで、とても思い出深い1冊になったこの本。
ドイツ語なので、内容はさっぱりわからないのですが、汗。
素材別、色別、などに分類され。
集められ、並べられたスプーンを眺めるだけでうっとりの素敵な1冊です。
著者のHermann Jünger氏(1928-2005)はドイツの金細工師だった方で、
現代的なジュエリーのデザインに革命をもたらした方だったそうです。
今、購入しようと思うとなかなかの高値なようです。
そう思うと、こんなに良心的な価格で購入できて、本当によかった。
再販されるといいですね。
Herbei, herbei, was Loeffel sei... Ein poetisches Schau- und Lesebuch
(文/写真:寺居和美)
84はちよん『木の種類 スプーンの森』
この本との出会いは、高知県出身のデザイナー梅原真さんの講演を聞きに行ったときのことです。
壁際に延々と続く長い紙が置いてあり、そこにずらーーーっと木のスプーンの写真が並んでいるのを見て、
「なんじゃこりゃぁぁあ!」と思ったわけです。
スプーンシップの一員として買わないわけにはいきませんよね。
梅原さんは、森林率が84%で日本一高い高知県で、
森林資源を活かして経済を回すための「84プロジェクト」という活動を立ち上げた方です。
これはその一環として、高知の山の豊かさを端的に表すものとして作られたみたいです。
なんでも、山奥育ちの「フクドメさん」という、
とんでもなく豊富な木の知識を持ったおじさんが、
ひとりで彫りに彫った369種類。
10mの紙にスプーンの写真と木の名前が並んでいるだけなのですが、
広げて眺めていると、豊かな高知の森を想像してしまうという、
そこがこの本の面白さだと思います。
84プロジェクト
http://www.kochi-84project.jp/
(文:荻原貴男/写真:寺居和美)
『手づくりする木のカトラリー』 西川 栄明著
木のスプーンを愛用するようになってから、ずっと、自分で木のスプーンを作ってみたいと思っていまして。
数年前から、独学で地道にスプーン作りをしていたわたしなのですが。
勢い余って電動の糸のこを買ってしまうくらいはまってしまいまして。。。
いくつか本を買ってみたもののやはり、独学には限界があり。
そんな時、北軽井沢にある「本とコーヒー 麦小舎」さんの『Book-nick in the Forest』で出会い、購入しました。
この本は木で作られたカトラリー(スプーン、フォーク)、器、箱など、なんと掲載点数300点!
26人の木工作家さんによって紹介されています。
しかも、「使うシーン」をイメージして、綴られているので、実際、自分がどんなシーンで使おうか、とイメージがしやすいのが特徴だと思います。
「つくってみませんか」のページでは、初心者向けに丁寧に解説されており、写真も豊富でわかりやすいです。
巻末のデータのページでは、紹介されている作家さんの連絡先一覧、木材を入手できるお店一覧、木のカトラリーの手入れや扱い方について、用語解説、木材一覧表と、本当に、至れり尽くせり!!の充実の内容。
これだけ充実していて1800円(+税)!
これは、手作りファン、スプーンファン、木のぬくもりファンの方はぜひ持っていたい1冊ではないでしょうか。
この良き本との出会いでほくほくした気持ちになりながら、
北軽井沢の森の本屋さんにて、温かいカフェモカをいただき、
木漏れ日がゆらゆらと揺れるのを眺める。
良い出会い、良い時間な『Book-nick in the Forest』だったのです。
『手づくりする木のカトラリー』 西川 栄明著
本とコーヒー 麦小舎さん
http://www.mugikoya.com/
Book-nick in the Forest 2011
http://book-nick.mugikoya.com/
(文/写真:寺居和美)
Vol.08 spoonの本
2011.10.28 Spoonship
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