スタッフくんが懐かしいスプーンを持って来てくれました。
先割れスプーン。。。。
いや、本当に懐かしい。
最近ではすっかり見かけなくなりましたね。
いちご用の先割れスプーン。
そして、お隣はグレープフルーツ用のスプーン。
いちご用は、スプーンがいちご模様なのよね。
先割れスプーンの歴史は古く、中世の時代まで遡る・・・
なんてことはwikiとかに書いてあるので、割愛しますが。
わたしが子どもの頃は(そうですね、30年くらい前?・・・)、
いちごに牛乳と、お砂糖をかけて、このスプーンでつぶしていただいたものです。
若い子にそんな話すると、「えーーーーまじっすかぁ」なんて驚かれるでしょうが。
昔のいちごは今ほど甘味が強かったわけではないのですよ。
それこそ、今のいちごは改良に改良を重ね、形・色・甘味、贅沢なほど豊かになりましたが。
それでも、つぶして食べるいちごもなかなか楽しくて好きでした。
最後に残った牛乳が“いちごミルク”になってるのね。
それをくいっと♪
グレープフルーツもね、やっぱりお砂糖をかけていただいたんですよ。
半分に切って、お砂糖かけて、スプーンで実をすくって。
だから、ちょっと先がとがっていて側面がギザギザしてるのね。
いろいろな農作物はどんどん改良されて、旨味、甘味が増していき。
素材そのままでたいへん美味しくいただけるようになりました。
でも以前は、素材そのものの持つ酸味、苦味がきちんとあって。
食べ方、食べる道具を工夫して、いただいていたんですね。
それはそれで、とても豊かだったなぁと、先割れスプーンを眺めながら、ふと思ったりするのです。
文・写真:寺居和美
Vol.06 先割れスプーン物語
2011.9.9 Spoonship
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